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2012年 10月 09日

東京公演合宿第1号

東京公演に向けた一回目の合宿が終わりました。
なかなか、充実した合宿でしたし、朧げながら、どの方向に向かって演奏すべきかが見えて来たような気がします。
今年度、音泉が基本としている姿勢は、弦楽器を中心としたプログラム、です。
「?」と思われる方もいらっしゃると思いますが、大方の弦楽器の方はご納得頂けているかと思います。「グレート」にはオーケストラに於ける弦楽器群の役割が如実に示されていますね。先のプログラムにあったベートヴェンの「7重奏曲」は管楽器と弦楽器のアンサンブルの中で弦楽器の役割を明確に位置付けており、この基礎の発展形があらゆるオーケストラ作品に繋がっています。そんなわけで、今年度の音泉は実践的にオーケストラにおける弦楽器の役割を知るプログラムとなりました。セレナーデやアダージョもその一役であり、弦楽器群としての可能性や性能を知るためには非常に良いプログラムになっています。

さて、今回の合宿では、監督より「音程」の課題が提示されました。
これまでの音泉で、今回程明確に「音程」が課題として提示されたことはありません。「音程」の課題とはいかなる課題と捉えるべきでしょう?
単純なところで言えば「チューニング・メーター」を相手に練習することで大分解決に近付きます。これに属する方法としては、指板に印を付けるとか、弦の方に印を付けるとかの方法があります。これでは近似値に近付くのが「せいぜい」なのですが、それでも蔑ろに出来ない、とても大事なことです。
ご存知と思いますが、3音以上のオクターブ以外の和音において、個々の音程に「正しい音程」と言えるものはありません。3つ以上の異なる音程のを同時に鳴らすと必ず不協和音が生じます。この不協和音を、あくまで「聴こえ」の範疇で、如何にその時々の和音の役割に沿った響きに仕立てるかが私たちの課題です。響きと言うからには音程によって生じる和音も大事なのですが、同時に異なる楽器が出すそれぞれの音色の役割もとても大事です。そして、音量の問題も絡んできます。
音程の問題を取り上げると、このように様々な問題が芋づる式に連なってきてしまう。アマチュアの我々には手に負えない問題と考えてしまいます。だからこそ、出来ることとしての「チューニング・メーター」が大事なのです。
でも、音泉はそこから一歩踏み出したい。

音程の問題が面倒なのは、これが人間の品性に関わる問題でもあるからです。
何故かを言うと、長くてややこしくなるので省きますが、音程の問題は、その音を出す人の勇気と、真理を探究する心と、潔さと、強調性に深くかかわるからです。これらは「正義」の問題にも近い。実に厄介です。そして、このような問題を簡単に「精神論」と決めつけて蔑ろにする人もいる。これは論理の問題なんですけど、ちゃんと考えることをしないで愚かしい決めつけをする。
私たちは勇気と、真理と、潔さと、強調性を持って、今度の東京公演に臨むことに致しましょう。音泉はここで一歩踏み出したいのです。
勇気と、真理と、潔さと、強調性を発揮する上で大切なのは周りを聴き、自分を知ること、音楽を知っておくことです。
その中で音程を確かなもにしようとすれば、どれだけの勇気が必要か、どれほどの真理探究心が必要か、且つ、それらに固執せず、強い協調性の基に、潔さを持って自らを捨てられるか、仲間と強調出来るか、これらが試されていることがわかります。
合奏中の1人弾きで音程のことをガミガミ言われると、だんだん出す音が貧弱になって、酷いとトゥッティーになっても音が出せなくなることを経験した人は少なくないのでは。これは、そもそも音楽をやる上で必要な勇気とか潔さとかについて、きちんと考えて来なかったためです。そもそも勇気や潔さがないから、では多分ないでしょう。持っていても発揮出来ないのです。音楽にそんなものが必要だと思っても見なかったからです。
監督の音程に関する指摘を良く思い出して下さい。音程は、ともすると、そもそもそこにあるものだったり、与えられるものだったりと考えられ勝ちですが、実はその一瞬一瞬に皆で作り上げているものです。言い回しの問題もあって必ずしも、そのように聴こえない場合もあったとは思いますが、監督の指摘は、私たち一人ひとりが音程を作り出していることを示していたかに思えます。個々の意図によって生じるものが音程であれば、和音は我々のものです。
一瞬一瞬にどのような音を出すか。気の遠くなるような事柄ですが、音泉のみなさんなら必ずより良く出来る。まずは長い音、短くても抜きん出ている音から始めましょう。どのような音程で、どのような音色で、どのような音量で、どのようなアタックで、どのような音の終わりで、本当に果てしない課題ですが、監督に指摘された音や、楽譜から抜きん出て来る音から始めて見ましょう。この努力は必ずお客様の耳に届く努力です。
では、諦めずに頑張りましょう。次回の合宿でより良い音楽を見出せるように。

もっとも、私の最優先課題は練習中に眠くならないように、疲れを合宿前にとることです。やれやれ。
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by bassbassbassyy | 2012-10-09 22:02 | 音楽